監護権
監護者とは、親権の一部である監護権を有する者と定義されています。簡単に言えば、子供を引き取り、生活を共にし、身の回りの世話をする人のことです。
離婚前の別居の場合に、離婚が成立するまでの間、子どもがどちらと生活するか決めるかことになります。
また、離婚時に、共同親権を選択するの場合にも、離婚後に子どもを監護していく方を決めることになります。このとき、監護の分担を細かく決めることもできます。
なお、単独親権の場合、親権者と監護者を一致させることが多いですが、例外的に、親権者と監護者を別個に定めることもできます。子どもがまだ幼い場合や、親権をめぐる父母の対立が激しい場合にこのような方法をとることがありますが、かなり例外的なケースとなります。
別居中の監護者が、離婚後に引き続き、子どもを監護していくことが多く、親権の判断にも影響があることから、父母の双方が、子どもと一緒に生活することを希望する場合、激しく争われることもあります。
監護者の決め方
監護者の決め方として、まずは、父母の話し合いで決めることになります。
父母の話し合いで決めることができない場合は、家庭裁判所に、「子の監護者の指定」の調停を申し立て、裁判所での話し合いをすることになります。
それでも決まらない場合は、家庭裁判所が審判を出し、監護者を決めることになります。
調停や審判手続きの中で、監護状況等に関し、家庭裁判所の調査官が調査を行うことが多いです。
審判の場合、裁判所は、家庭裁判所の調査官の調査報告書を踏まえ、結論を出します。
監護者を決める判断要素
裁判所で監護者を決める場合、子の利益を最も優先して決めることになります。
「子の利益」は、子どもの年齢や発育・発達状況に応じて、「子のニーズ」を抽出し、具体化されます。
加えて、父母の監護について、①従前の監護状況、②現在~将来の監護態勢、③子との関係性、④他方の親と子の関係に対する姿勢の観点で評価し、「子の利益」になる(子のニーズを満たす)のは、どちらの監護なのか、総合的に判断されることになります。
監護の分担(分掌)について
離婚時に共同親権を選択する場合、監護の分担(分掌)を細かく決めることができます。
例えば、①子の監護を担当する期間を分担することや、②子の監護に関する事項の一部を父母の一方に委ねることが考えられます。
- ①の例として、平日は母と過ごし、週末は父と過ごす
- ②の例として、同居親であっても、教育に関する重大な行為(進学先の選択や入学)、留学や休学、退学等は、子と別居する親と共同で決定することになりますが、同居親が教育に関する重大な行為を決定するという分担を取り決めることもできます。
監護の分担は、まずは、父母の話し合いで決めることになりますが、父母の話し合いで決めることができない場合は、家庭裁判所に、「監護の分掌調停」を申し立て、裁判所での話し合いをすることになります。
監護の分掌は、子の健全な成長を助けるようなものである必要があります。
調停手続では、申立人が監護の分掌を希望する事情や他方当事者の意向、父母間の協議の状況、今まで及び現在の養育状況、家庭環境等のほか、子の年齢、就学の有無、発達特性、心身の状況、父母と子との関係性等に関して事情を聴く、必要に応じて資料等を提出し、子の利益を優先した取決めができるように、話合いが進められます。
父母の話し合いがまとまらず、調停が不成立になった場合には、審判手続が開始され、裁判官が、一切の事情を考慮して、判断(審判)をすることになります。

昭和52年 3月 福岡大学商学部第二部商学科卒業
昭和57年10月 昭和57年度司法試験合格
昭和60年 3月 最高裁判所司法研修所卒業
昭和60年 4月 福岡市で弁護士登録・同時に丸山隆寛法律事務所へ
平成元年 4月 久留米市で「かばしま法律事務所」設立
平成16年 4月 福岡県弁護士会民暴委員会委員長
平成17年 1月 人権擁護委員(法務省所管)
平成17年 7月 久留米市政治倫理審査会会長
平成21年 4月 福岡県弁護士会副会長(二期目)
平成24年11月 経営革新支援機関(経済産業省認定)
















