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1 相手方に弁護士がついたとき

夫婦間で離婚の話し合いをしている途中で、相手方が弁護士を立てることがあります。
本記事では、まさに今、離婚の当事者となり、相手方に弁護士がついたことで今後の対応に不安を感じている方に向けて、取るべき行動と注意すべき点について、弁護士の視点から詳しく解説します。
この記事を読むことで、相手方に弁護士がついた状況を冷静に理解し、ご自身が取るべき具体的な対処法、そして弁護士に依頼することのメリット・デメリットについて明確に把握することができます。

2 文書が送られてくる

2.1 相手方の弁護士から送られてくる可能性のある文書

相手方に弁護士がついた場合、多くの場合、まず書面でその旨の通知と、離婚に関する相手方の意向が伝えられます。具体的には、以下のような文書が送られてくる可能性があります。
• 受任通知:
弁護士が相手方の代理人として就任したことを知らせる文書です。弁護士の氏名、連絡先、事件名などが記載されています。
• 離婚協議の申し入れ書:
相手方が離婚を希望している旨、そして離婚の条件(親権、養育費、財産分与、慰謝料、など)についての相手方の主張が記載されていることがあります。受任通知と兼ねていることが多いです。
• 調停申立書:
相手方が家庭裁判所に離婚調停を申し立てた場合に、その家庭裁判所から送られてくる書類です。調停期日や家庭裁判所の情報などが記載されています。
これらの文書を受け取ると、多くの方が動揺し、どのように対応すべきか分からなくなるかもしれません。しかし、まずは冷静に内容を確認することが重要です。

2.2 文書を受け取った際の注意点

相手方の弁護士から文書を受け取った際には、以下の点に注意してください。
• 内容をよく読む:
感情的にならず、書かれている内容を正確に理解するように努めましょう。特に、離婚の条件に関する相手方の主張は、今後の交渉の基礎となる重要な情報です。
• 期日を確認する:
返信期限などが記載されている場合は、必ず確認し、期限内に対応できるよう準備する必要があります。もし期限に間に合わない場合は、相手方の弁護士に連絡し、期日の延長を交渉することも検討しましょう。
• 安易に返信しない:
書かれている内容に対して、すぐに感情的な返信をすることは避けるべきです。まずは弁護士に相談し、適切な対応を検討しましょう。
• すべての文書を保管する:
受け取った文書は、日付順に整理し、大切に保管してください。今後の手続きにおいて重要な証拠となる可能性があります。

3 相手方が弁護士に依頼したということ

3.1 相手方が弁護士に依頼する理由

離婚において、相手方が弁護士に依頼する背景には、様々な理由が考えられます。
• 法的な知識や手続きに不安がある:
離婚には、親権、養育費、面会交流、財産分与、慰謝料など、法的知識が必要となる事項が含まれます。相手方がこれらの手続きに不安を感じ、専門家である弁護士のサポートを求めた可能性があります。
• 交渉を有利に進めたい:
弁護士は、法律の専門家として、依頼者の利益を守りながら交渉を進めることができます。相手方が、離婚の条件交渉を有利に進めたいと考えて弁護士に依頼した可能性があります。
• 感情的な対立を避けたい:
当事者同士の直接的な話し合いは、感情的な対立を生みやすく、交渉が難航することがあります。弁護士を仲介者とすることで、冷静かつ客観的な話し合いを進めることを期待している可能性があります。
• 複雑な事案である:
財産が多岐にわたる、別居期間が長い、不貞行為があるなど、事案が複雑な場合、法的な判断や証拠収集が難しくなることがあります。このような場合に、専門家である弁護士のサポートが必要となることがあります。

3.2 相手方に弁護士がついたことの意味合い

相手方に弁護士がついたということは、相手方が離婚に向けて本格的に動き出したという強い意思表示と捉えるべきです。今後は、法律の専門家である弁護士を相手に、法的な知識や手続きに基づいて離婚協議を進めていくことになります。
ご自身が法律の専門家でない場合、法的な知識や交渉力において、相手方に対して不利な状況に置かれる可能性が高くなります。相手方の主張する内容が法的に正しいのかどうかを判断することも困難でしょう。
そのため、相手方に弁護士がついた場合は、ご自身も法律の専門家である弁護士に相談し、今後の対応について適切なアドバイスを受けることが非常に重要になります。

4 離婚の条件で注意すべきこと

離婚の際には、様々な条件について取り決めを行う必要があります。相手方に弁護士がついている場合、相手方は、法的な観点から相手方にとって有利な条件を主張している可能性があります。ここでは、特に注意すべき点について解説します。

4.1 親権

未成年の子供がいる場合、離婚後の親権者をどちらにするかを決める必要があります。親権は、子供の身上監護(日常生活の世話や教育など)を行う権利と義務を伴います。親権の決定においては、子供の福祉が最優先に考慮されます。相手方の弁護士は、相手方が親権者として適切であることを法的に主張するでしょう。
ご自身が親権を希望する場合は、子供の養育環境やこれまでの監護状況などを具体的に主張し、法的な観点からもご自身が親権者として適格であることを示す必要があります。弁護士のサポートを得ながら、有利に交渉を進めることが重要です。

4.2 養育費

未成年の子供がいる場合、親権者とならなかった親は、子供が経済的に自立するまで養育費を支払う義務があります。養育費の金額は、双方の合意によって定めることができますが、合意がまとまらない場合、双方の収入や子供の人数、年齢などを考慮して決定されます。
適切な養育費の金額を算定するためには、法的な知識や相場の理解が必要です。弁護士に相談し、法的な観点から適切な養育費の金額を算定してもらうことが重要です。

4.3 面会交流

離婚後、子供と離れて暮らす親には、子供と面会したり、手紙や電話などで交流したりする権利があります。これを面会交流といいます。
子供の健全な成長のためには、適切な面会交流が重要です。ご自身の希望する面会交流の条件について、法的な観点から主張し、相手方と交渉する必要があります。

4.4 財産分与

婚姻期間中に夫婦が協力して築き上げた財産は、共有財産となり、離婚時に公平に分与されるべきです。何が共有財産にあたるのか、どのように評価するのかなど、法的な判断が必要となる場合があります。
相手方の弁護士は、相手方の主張に基づいて、相手方にとって有利な財産分与の条件を提示する可能性があります。例えば、相手方の特有財産であると主張したり、財産の評価額を高く、又は、低く見積もったりするかもしれません。ご自身にとって不利な条件で合意してしまわないよう、共有財産の範囲や評価について、弁護士に相談して確認することが重要です。

4.5 慰謝料

離婚の原因を作った一方の配偶者は、他方の配偶者に対して精神的な苦痛を与えたことに対する慰謝料を支払う義務が生じる場合があります。離婚原因としては、不貞行為、暴力、悪意の遺棄などが挙げられます。
慰謝料の金額は、離婚原因、婚姻期間など、様々な要素を考慮して決定されます。ご自身のケースにおいて慰謝料を請求できる可能性があるのか、反対に、慰謝料を請求される可能性があるのか、また、適切な慰謝料の金額はどの程度なのかについて、弁護士に相談して法的なアドバイスを受けることをお勧めします。

5 弁護士を通じて連絡をすることの要望について

5.1 弁護士を通じて連絡することの法的な意味合い

相手方に弁護士がついた場合、その弁護士は相手方の代理人として、離婚に関する一切の手続きを行う権限を与えられています。そのため、相手方本人に直接連絡を取ることは、法的な手続きを無視することになりかねません。

5.2 直接連絡することのデメリット

相手方の弁護士から連絡を控えるように言われているにもかかわらず、直接相手方に連絡を取ることは、以下のようなデメリットがあります。
• 交渉の混乱:
当事者同士で別々の話をしてしまうと、法的な交渉が混乱し、解決が遅れる可能性があります。
• 感情的な対立の激化:
直接的なやり取りは、感情的な対立を再燃させ、協議をより困難にする可能性があります。
• 不利な発言をしてしまうリスク:
法的な知識がない状態で発言してしまうと、後々ご自身に不利な証拠として扱われる可能性があります。

5.3 今後取るべき対応

相手方に弁護士がついたのに、相手方本人と交渉を試みると、上記のようなデメリットがあります。したがって、相手方の弁護士から、今後は弁護士を通じて連絡するように求められた場合は、原則としてその指示に従いましょう。
ご自身に弁護士がついていない場合は、速やかに弁護士に相談し、今後の対応についてアドバイスを受けるべきです。ご自身が弁護士に依頼した場合、相手方との法的なやり取りはすべて弁護士を通して行うことになります。これにより、感情的な負担を軽減し、法的な観点から有利に交渉を進めることが期待できます。

6 弁護士に依頼するメリット・デメリット

相手方に弁護士がついた場合、ご自身も弁護士に依頼することを検討することは非常に重要です。ここでは、弁護士に依頼するメリットとデメリットについて詳しく解説します。

6.1 弁護士に依頼するメリット

① 相手方の弁護士と直接やり取りせずに済む。
離婚協議は、精神的な負担が非常に大きいものです。特に、相手方に弁護士がついた場合、法的な知識や交渉力で劣るご自身が直接対応することは、大きなストレスとなるでしょう。
弁護士に依頼することで、相手方の弁護士との法的なやり取りはすべて弁護士が代わりに行います。これにより、ご自身は感情的な負担から解放され、精神的な安定を保ちながら離婚の手続きを進めることができます。
例えば、相手方の弁護士から法的な専門用語が並んだ難しい書面が送られてきた場合でも、弁護士が内容を分かりやすく説明し、適切な対応を検討してくれます。また、弁護士がご自身の代理人として交渉を行うため、不利な条件で合意してしまうリスクを減らすことができます。
② 相手方の言い分が正しいのかわからない不安から解放される。
離婚の条件については、法的な知識がないと、相手方の主張が本当に正しいのかどうかを判断することが難しい場合があります。相手方の弁護士からもっともらしい法的な説明を受けたとしても、それがご自身にとって不利な内容である可能性も否定できません。
弁護士に依頼することで、弁護士は法的な観点から相手方の主張を綿密に検討し、その法的な根拠や妥当性を判断します。そして、その結果をご自身に分かりやすく説明してくれるため、相手方の言い分が正しいのかどうかという不安から解放されます。
もし、相手方の主張に法的な問題がある場合は、弁護士が法的な根拠に基づいて反論し、ご自身の正当な権利を守ってくれます。これにより、法的な知識がないために不利な条件で合意してしまうリスクを回避することができます。
③ 調停や裁判になった場合も弁護士がついている方が有利に進められます
離婚協議がまとまらず、家庭裁判所での離婚調停や離婚裁判に移行した場合、法的な知識や手続きの理解はさらに重要になります。離婚調停では、調停委員を仲介者として話し合いが行われますが、法的な主張や証拠の提出は当事者自身が行う必要があります。離婚裁判では、法的な根拠に基づいた主張や証拠の提出、尋問など、高度な法的な対応が求められます。
弁護士に依頼していれば、弁護士がご自身の代理人として、離婚調停や離婚裁判の手続きをすべて行います。法的な主張や証拠の準備、裁判所とのやり取り、期日への出頭など、煩雑な手続きを弁護士に任せることで、ご自身は精神的な負担を軽減し、弁護士と協力して法的な防御に集中することができます。
また、弁護士は、過去の裁判例や法的な根拠を綿密に調査し、ご自身にとって有利な法的な主張を展開します。これにより、調停や裁判を有利に進め、ご自身の希望する条件で離婚を成立させる可能性を高めることができます。

6.2 弁護士に依頼するデメリット

① 費用がかかる。
弁護士に依頼する最大のデメリットは、費用がかかることです。弁護士費用は、依頼する弁護士や事案の複雑さ、手続きの期間などによって大きく異なります。一般的には、相談料、着手金、報酬金、実費などがかかります。
• 相談料:
弁護士に法的な相談をする際に発生する費用です。通常、時間単位で設定されています。
• 着手金:
弁護士に事件の処理を正式に依頼する際に支払う費用です。結果の成否にかかわらず返金されないのが一般的です。
• 報酬金:
事件が成功した場合(例えば、希望通りの離婚条件で合意できた場合や、裁判で勝訴した場合など)に支払う費用です。通常、経済的利益の額に応じて計算されます。
• 実費:
裁判所に納める印紙代や切手代、交通費、通信費など、事件処理に必要な実際の費用です。
弁護士費用は決して安くはありませんが、弁護士に依頼することで得られるメリット(精神的な安定、法的な保護、有利な条件での離婚成立の可能性など)と比較したうえで、依頼するか否かを検討すべきです。
弁護士に依頼するかどうか迷う場合は、複数の弁護士に相談し、費用の見積もりや法的な見解を聞いて比較検討することをお勧めします。

7 まとめ 

以上のように、相手方に弁護士という法的知識を持った「味方」が付いた場合は、こちらも弁護士を味方につけることをお勧めします。当事務所は、離婚事件に注力しており経験豊富な弁護士が多数在籍しております。初回相談は無料で行っておりますので、離婚でのお悩みは当事務所へご相談ください。

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