夫からの離婚請求に対して、財産分与を含めた解決金の支払いを獲得して、離婚が成立した事例
事案の概要
結婚して３１年の夫婦で、妻（依頼者）が夫と上手くコミュニケーションが取れずにカサンドラ症候群になり、７年前から夫と別居していたところ、夫から離婚を求められた事案です。
※カサンドラ症候群・・・アスペルガー症候群がある人の家族や身近な人が、コミュニケーションをうまく築けないために起こる二次障害です。
結果
夫と妻は、離婚することにし、夫が妻に対して、財産分与を含めた解決金として１００万円を支払うこと、年金分割についての請求すべき按分割合を０．５とする内容の調停が成立しました。
解決のポイント・解決までの流れ
同居しているとき、妻が家計を全て管理していましたが、精神的に不安定な時期があり、夫も妻に家計を任せっきりにして協力していませんでした。そのため、妻は、生活費や教育費を賄うために借金をしていましたが、当事者双方がそのことを上手く把握できていませんでした。
そこで、弁護士が代理人として、財産分与の対象となる借金や自宅のローンの支払い状況について整理し、主張・立証しました。
そして、妻は、専業主婦であったことから、離婚後の生活費を確保するため、自宅の価値や借金、夫の退職金（別居時の金額）を計算し、夫が借金を全て負担する前提で算出した財産分与の金額に少し上乗せをしてもらい、夫が妻に解決金１００万円を支払うとの条件で離婚が成立しました。
解決までの期間
受任から調停成立まで４か月。
当事者の感想・様子
依頼者は、夫との関係が精神的に大きな負担になっていたので、早期解決できた点やその内容にご満足いただけたようです。
担当弁護士からのメッセージ 担当弁護士：大野智恵美
婚姻期間が長くなればなるほど、その分、夫婦のプラスの財産やマイナスの財産が大きくなり、財産分与の対象や範囲、財産の評価金額等で争うケースが多いです。
そこで、財産分与についてある程度見通しを立ててから、離婚の話を進めた方が早期解決につながりますので、まずは一度、ご相談ください。
