自衛隊の離婚について
自衛隊の方の離婚に関して法律上特別な規定があるわけではありません。しかしながら、自衛隊の方の離婚は以下の点で一般の離婚と比べて特殊なところがあります。
1.退職時期が早い
自衛隊の方は退職の時期が早いです(階級により異なりますが,53歳~55歳で退職となります。)
退職をした場合には,退職金が通常支給されます。
退職金は,実際に支給された場合でなくとも,間近いときに確実に支払われる蓋然性が認められる場合には,財産分与の対象になります。
自衛隊員の退職時期の早さは,退職金が財産分与として認められやすいということを意味するといえます。
2.単身赴任が多い
自衛隊の方は,各地域の部隊に配置されることが多く,転勤に伴い単身赴任も多いです。
転勤が多いと,それだけ夫婦の財産関係がどの程度存在するのを把握することが難しくなります。
そのため,離婚をする際には、家族にどの程度資産があるのかを事前に調査する必要が高いのです。
上記のように,自衛隊の方の離婚は,その職業上の特色から,いくつか一般の離婚の場合と比べて気をつけなければならない点があります。
もし,離婚を検討している自衛隊の方あるいは自衛隊員を配偶者に持つ方がいらっしゃれば,一度専門家へご相談されることをお勧めしています。
この記事を担当した弁護士
弁護士法人かばしま法律事務所
弁護士
松本 圭史
保有資格弁護士
専門分野離婚
経歴熊本県熊本市出身
福岡県立明善高等学校卒業
福岡大学工学部建築学科卒業
福岡大学法科大学院修了
司法試験合格
弁護士登録(福岡県弁護士会)